2000年にメジャー・デビューを果たして以来、現在の日本のレゲエ・シーンを代表するトップ・スターとして最前線に立ち続けるダンスホールDeeJayのRYO the SKYWALKERは自身の通算4枚目のアルバム『ONE-DER LAND』(2017年・AVEX)でDRAGON TURBO「わすれておしまい」をカヴァー&リメイク収録、現在も同曲を歌い続けている。

RYO the SKYWALKER 「『わすれておしまい』だけなんですけどね、自分がカヴァーした曲は」ー。

 自分はアーティスト活動、DeeJayになる前に最初はセレクター(サウンド・システムのDJ)として活動を始めたんですけど、その時にターボーさん(DRAGON TURBO)の「わすれておしまい」が好きでよくかけていたんですよ。

 ええ、ありましたね、今でも持っていますよ。どういった経緯でリリースされていたのかはよくわかりませんけど、当時に7インチのレコードで出ていてそれをゲットして流してました。

 いや、現場では盛り上がると言うか、それこそみんなで合唱するような曲ではなくて、知る人ぞ知る曲みたいな感じの曲やったと思いますけど、個人的にだいぶ好きでよくかけてました。

 それがずっと自分の中にあって、それで『ONE-DER LAND』を制作する時にカヴァーと言うか、リメイクさせてもらうことにしたんです。それで一緒に曲を制作してもらうことにしたHOME GROWNにターボーさんの「わすれておしまい」を聴かせて、それをHOME GROWN・アレンジと言うか、新たなレゲエ・ヴァージョンにしてもらうことにしたんです。

 で、ホンマはターボーさんの歌のパートを他のシンガーに、Spinna B-ILLとか誰かに歌ってもらって、そこに自分のDeeJayパートを加えていくようにするつもりやったんですけど、HOME GROWNのTANCOさんから「リョーが歌っちゃえばいいじゃん」と言われたんですよね。

 それで最初は「えっ!?」となったんですよ、自分はDeeJayですし、それもガナりスタイルですし、歌唱もですけど、そのまま人の曲を歌うのもどうかなって思ったりもしたんですけど、TANCOさんにそう推してもらったことで自分で歌うことになったんです。

 だから、もともとはターボーさんの曲を基にして制作する気持ちで、自分でカヴァーするつもりではなかったと言いますか、そもそもカヴァーをするということもよくわかってなかったんですよね。それで進めていくうちにずっとターボーさんの曲やと思っていたんですけど、どうもそれもカヴァーらしいとなって、発売元のAVEXが権利関係のことで調べたらオリジナルがケン田村さんであるということがわかって、それが当時にはそれも廃盤になっているのも知って、それやったら(カヴァーを)やってみてもええか、って思えたんです。そうですね、自分もそれまではずっとターボーさんの曲やと思ってました。

 今ではあの時に歌って良かったと思ってますね。実際ジャマイカのレゲエでもカヴァーは多いじゃないですか、ジャマイカのレゲエの「あるある」だったりじゃないですけど「コレもカヴァーやったんか」みたいなのは。そんな感じでもレゲエらしいとも言えましたし。

 でも、自分がこれまでリリースしてきた中で「わすれておしまい」だけなんですけどね、自分がカヴァーした曲は。そうですね、それぐらい好きですね。(注 : RYO the SKYWALKER版はタイトル「忘れておしまい」表記)。

 いや、ターボーさんとはそんなに面識は無いんですよ。自分がアルバイトをしていたジョグリン・シティー(大阪・心斎橋に存在したレゲエ・クラブ)に歌いに来られる時に何度か挨拶させてもらったりはしてましたけど。

 覚えているのは自分がDeeJayとしての駆け出しの頃にジョグリン・りんくう・シティー(大阪・泉佐野に存在したレゲエ・クラブ)でフェスがあって、自分も出させてもらってリハーサルの順番を待っていた時にターボーさんがいらして「ケーブルを踏むな」って叱られたことです。ええ、PAのケーブルを踏んでいたんですよね(笑)。いや、ケーブルを踏んではいけないということもですけど、そうしたことも含めての出る側(出演者・演者)の心構えみたいなものをターボーさんには教えてもらった気持ちでいます。

 あと、今話していて思い出したんですけど、一度FM802のパーティーかなんかの場でご一緒させて頂いて、その時に楽器の話になってターボーさんから「俺がギターを始めたのは26歳の時やで」と言われたんですよね、意外でしたね、もっと若い時からギターを弾かれているイメージとかあったんですけどね。いや、結局自分のギターは始まらなかったんですけど、せっかく言って頂いたんですけど(笑)。

 ターボーさんの魅力はやはり声ですね、あの歌声、歌い方。「わすれておしまい」も曲じたいが良いのもありますけど、あのターボーさんの歌声、あの優しい歌声ですね。そんなに生で歌われているのを見れた機会は多くはなかったんですけどね。自分が知ったのがブレイン・ウォッシュ・クルーの活動も終わっていた頃だったりしたし。

 確かにカヴァーですけど、さっき言ったようにそれもレゲエらしいですし、ターボーさんの「わすれておしまい」もそれこそDENNIS BROWNのカヴァーがDENNIS BROWNのモノになっているようにターボーさんのモノになってますし、そうですね、ターボーさんの「わすれておしまい」もファウンデーションと言うか、日本のレゲエ、浪速レゲエのクラシックと言っていいと思いますね。

 

取材 : 7月11日・大阪 / BUSH HUNTER MUSIC事務所
テキスト : 八幡浩司 / 24×7 RECORDS

 

RYO the SKYWALKER
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