REGGAE NUGGET

REGGAE NUGGET  US現地5月25日にGREENSLEEVESから[DIWALI]のリディム・アルバム/ワン・ウェイが再リリースされます。02年にリリースされ、世界中でリディム・アルバムとしては驚異的なセールスを記録したオリジナル作品に新たに楽曲を追加して、「GOLD EDITION」として新装登場となります。 今回その再発を機会に、改めて[DIWALI]を再評価してみたいと思い、国内の様々な立場でダンスホールに関与し、[DIWALI]をリアル・タイムで体験した方々にコメントを頂くことにしました。

「[DIWALI]とは何だったのか?」ー。多くの皆さんからのコメントを通じて、改めて[DIWALI]が特別なものであったことが伝われば、と思います。改めて[DIWALI]を聴き直す、あるいはこれを機に知ってもらうきっかけになれば、と思います。是非、ご確認下さい!

REGGAE NUGGET

大石 始(ライター/エディター/選曲家)

大石 始

 ダンスの現場で〈Diwali〉を初めて聴いた時のことはよく覚えている。プリミティヴな方向性を押し進めた80年代のコンピュータライズド・トラックが無意識のうちにアフリカ回帰していたように、〈Diwali〉もまたアフリカ的な呪術性をねっとりとまとっていて、ダンスホール・レゲエという音楽の凄みと創造性を再認識させられたものだった。
 〈Diwali〉というリディム名はヒンドゥーの祭りから取られている。つまり、ここにはアフリカとインドのDNAが刻み込まれているわけで、だからこそ、リリース当時から現在まで世界中で使用/リメイクされてきたのではないだろうか。僕にとって〈Diwali〉の登場はゼロ年代においてもっとも重要な〈事件〉のひとつだったし、その思いはきっと20年後も変わらないはずだ。

Blog: http://hazimahalo.exblog.jp
Info!: 80〜90年代の関東ダンスホール・レゲエ・シーン黎明期の証言集『関東ラガマフィン』(ブラッド)が絶賛発売中!


大場 俊明(Riddim編集長)

Riddim

 初めてDave Kellyの"Joy Ride"リディムを聴いた時にニヤリとしてしまったんだけど、このLenkyによる"Diwali"リディムを体験した時も思わずニヤリとしてしまった記憶がある。全く個性の違う二つのリディムだけど、二つに共通するシンプルさ、だけどじんわりとこみ上げてくるというこの"レゲエな感じ"が好きなのだろう。そう言えばこの"Diwali"が誕生した2002年の末に「Technics presents SL-1200 Night」というヒップホップ・アクトをメインとしたイヴェントがClub Citta'であったんだけど、その中で唯一レゲエ組から参戦したMighty CrownがWayne Wonderの「No Letting Go」をプレイした瞬間、会場中のオーディエンスがミラーボールの灯りの下、ハンドクラップをしていたあの光景は今でも忘れられない。

Official Web: www.overheat.com/riddim
Twitter: http://twitter.com/riddimmagazine


福田 慎治(TOWER RECORDS新宿店 バイヤー)

TOWER RECORDS

 (ダンスの現場にDIWALIを注ぐ=火に油を注ぐと同意語!!!この最もデンジャラスな’LENKY焼き’の皿に針を落とした瞬間ダンスフロアは必ずバーストするであろう!)
と書いた事を今でも鮮明に覚えている。
巨大スピーカーから放たれる、乱れ打ちハンドクラップは耳だけでは無く脳、骨、筋肉をえぐり、いつまでも頭の中をループして離れなかった。
DIWALI以前にもクオリティの高いRIDDIMは数多く存在したが、当時のSOUNDMAN、DJ、そして我々REGGAEファンの誰もが欲しいと思った音がバランス良く詰められていたのがこのDIWALIだったんでしょうね。
この怪物の登場でRIDDIMと言うワードも急速に一般に浸透し、REGGAEバイヤーとしての僕の仕事量は2倍、いや3倍にも膨れ上がり、00年代のダンスホールシーンの大爆発は僕の老体をかなり蝕んでくれました(笑) しかし、、、DIWALIは一生の友なので今後も老体に鞭打ち聴き続けます。

Official Web: http://tower.jp


教授(ROCKERS ISLAND大阪店 店長)

ROCKERS ISLAND

 とにかく当時クラブでかかれば皆リズムにあわせてクラップ、クラップ!同じく民族調テイストの強かった当時大流行のPANJABI MCとともにレゲエに限らず様々なジャンルの現場で一番盛り上がるタイミングでかかっていた気がします。ロッカーズでも当時7インチが大量入荷後売り切れ、また大量入荷という流れが数年に渡り続くほどの大大大ヒット!!!チューンは説明不要の世界的ヒットとなったSEAN PAUL、WAYNE WONDER以外も上げたらキリ無いですが、今を輝くASSASSINのかっこ良さに面食らったのもこのリズム、BOUNTY、SPRAGGAのDJの迫力にもあらためて圧倒されたのもこのリズム!!そしてリズムのみで聴いてもいまだに高揚させられ、とにかくこれを越えるリズムが自分の中でも中々見つからない、まさにモンスターリズム。そしてこれからこれを越えるリズムをダンスホールレゲエに期待し続けてます。

Web Shop: www.rockers-island.com/shop


HASE-T(プロデューサー/トラック・メイカー)

HASE-T

 DIWALI は聞いてすぐに、いいなと思ったリズム。
今では色んなプロデューサーがやっている、同じリズムだけど曲によってアレンジを少し変えるスタイルも、DIWALI がはしり。後、ジャマイカ発のダンスホールをどうやってビルボードのチャートに入れるかを、ジャマイカのプロデューサー達が、こぞって音的な所&アレンジなど、試行錯誤していた時期。
そんな中、DIWALI はあっと言う間に、アメリカ、イギリス、ヨーロッパ、日本とハンドクラップのブーム(アレンジ)をR&B、HipHopにまき散らしながら、世界で受け入れられた、初のダンスホールのモンスターリズムになってしまった。
それと一緒に、ショーンポールと言うジャマイカ初の、ダンスホールスターを作るきっかけにもなったリズム。キーボーディスとのレンキーが作ったこのリズムは、甘い歌声のウェインワンダーも、ハードなDJイングのエレファントマンも、ボンティーキラーもうまく料理してある。
出てくるシンセのフレーズがいちいちかっこいい!
けど、本当に関心したのは当時ジャマイカに行く途中のマイアミで、ラジオ聞こうとスイッチを入れたら、ウェインワンダーのNoLettingGoが普通に流れ始めた瞬間だった。レゲエファンとしてうれしかった。

Blog: http://haset.blog.so-net.ne.jp
Twitter: http://twitter.com/HASE_T
myspace: http://www.myspace.com/treasurehouserecordsd()


KYARA from MIGHTY JAM ROCK(サウンド)

KYARA from MIGHTY JAM ROCK

 初めてDIWALIを耳にしたのはジャマイカ滞在中の2002年頃。現地レゲエ専門ラジオ局"IRIE FM"からであった。印象的なハンドクラップと東洋テイストのリズムが昼夜問わずヘビープレイされる度にどっぷりとハマっていった。毎日幾度もオンエアされていたのに全く飽きることなく、逆にボリュームを上げていく自分がそこにいたのだ。また、同リディムのオケで曲ごとに大胆なアレンジを加えていく現在のダンスホールでも多く見られる手法は、このDIWALIがシーンに多大な影響を与えたと思われる。レゲエマーケットを飛び出し、現在の活きたダンスホールを胸を張って世界に知らしめた唯一無比のリディムトラックと認識している。

Official Web: www.mightyjamrock.com


KILLA BAM BAM from SUNSET the platinum sound
(サウンド)

KILLA BAM BAM from SUNSET the platinum sound

 DIWALIを初めてプレイしたのは忘れもしない、北海道は旭川でのダンス。
当時レコードの卸会社で努めていた自分はイチ早くDIWALIの一連のセグメントを手に入れそれを早速現場でプレイした。基本的に最新の曲がいきなり現場でウケる事なんで滅多にないんだけど、DIWALIに関してはいきなりフロアの反応が良くて、プレイし終わってから地元のサウンドマンやお客さんから「さっきのはなんですか」って2〜3人から聞かれたのを覚えてます。
それくらいインパクトが強いリディム。後に世界的なビッグリディムになり、夏の野外などではだいぶ助けられた00's年代を語る上では絶対に外せないリディム!!

Official Web: www.platinumsunset.com/index_sunset.html


NATSUMI from なすっ子キューカンバ(ダンサー)

なすっ子キューカンバ

 DIWALI!!!これはbig tuneでしたね〜。
DIWALIのダンスは、曲に合わせてパチパチと手をたたくだけ!!!お子ちゃまからお年寄りまで老若男女問わず踊れるダンス。DIWALIがかかると、ダンサーさんだけじゃなく、フロアーのお客さんも一緒になって踊れるから現場の一体感が増す増す〜♪う〜ん、わんだふぉ〜。
ちなみになすっ子的には『SEAN PAUL/GET BUSY』がお気に入り!PVもかっこ良過ぎ!!!
ダンサーならではのオリジナルの手拍子なんかもあり、なすっ子興奮したっけなぁ〜。ちなみになすっ子show caseでも使わせていただきました♪
あ、みなさん、DIWALIで盛り上がりすぎて、お手手が腫れ上がらないように注意しましょ?!

Blog(PC): http://blog.livedoor.jp/nasuq1
Blog(Mobile): http://blog.m.livedoor.jp/nasuq1/index.cgi


光岡 太郎(SPACE SHOWER TV TV制作/ディレクター)

スペースシャワーTV

 DIWALIが流行った時期にちょうどスペースシャワーTVもレゲエのシーンを紹介し始めました。
シーンの拡大とともにこのRIDDIMから「同じRIDDIMに様々なアーティストが歌を載せる文化」、「ダンスでのクラップをしての観客の一体感」などレゲエの多面的な面白さを知った視聴者も多かったのではないかと思います。
八景島にて行なわれた横浜レゲエ祭03のDVDにも収録しているMIGHTY CROWNのプレイで、1万人の観客がクラップしてる姿は、圧巻でした。。
レゲエのアーティストの日本盤リリースが相次いだ時期でミュージックビデオも届いたのでダンスの雰囲気が良く伝わってきました。
スペースシャワーTVとしては、SEAN PAUL「GET BUSY」は死ぬほどかけたのは覚えてます。

Official Web: www.spaceshowertv.com


中川大介
(シャ・ラ・ラ・カンパニー
J-wave TOKIO HOT 100/FM YOKOHAMA
ラジオ・ディレクター)

J-wave TOKIO HOT 100/FM YOKOHAMA

 ネタ使い、アレンジ力・・・レンキーが“DIWALI”に込めた感性は、世界の音楽シーンのジャンルとか、国境とか、人種とか、すべての垣根を超えた、“時代の音”だったと思います。
レゲエの現場レヴェルから、FMラジオやCDショップをはじめとする“街鳴り”といったパブリックなところまで、“旬な洋楽”として、いろんな人に支持された、そんなヒットリディムだったのではないでしょうか。 2002年4月、当時担当していたJ-WAVE VIBES CAMPで、MIGHTY CROWNが電波にのせた、そのDIWALIのリディムは、まさにディープインパクト。それをキッカケに、現場から、ラジオから、DIWALIが溢れまくった記憶があります。その流れは、一年後には、 SEAN PAUL、WAYNE WONDERのメインストリームでのヒットを起こし、2003年のJ−WAVE TOKIO HOT 100年間チャートでは、TOP20内にチャートインを果たしました。(ちなみにレンキーが手掛けたPUSHIMの「I WANNA KNOW YOU」もTOP20内ということで、レンキー絡みで3曲も!)
今日に至る国内レゲエシーンの成長の一端を担った音であり、日本をはじめ、音楽シーンのメインストリームに、“ジャマイカとダンスホール”を再認識させたその功績は、ダンスホール史における、エポックメイキングであったことは間違いないでしょう・・・か!?

Official Web: BAYSIDE REGGAE LOUNGE
Official Web: TOKIO HOT 100


*マークは用語集で解説されてます!

 [DIWALI]は02年に、STEPHEN "LENKY" MARSDEN*がプロデュースしたリディム。自らの〈40/40〉レーベルから同リディムから20曲の楽曲が発表されました。

T.O.K.
DIWALI - GOLD EDITIONDIWALI - GOLD EDITION / V.A.
GREENSLEEVES / GRE2070 / IMPORTS
US:5.25 RELEASE

 「DIWALI」とは、ヒンドゥー語で「祭」を意味する言葉*。同リディムはそうしたインドや東アジアの音楽のフレイヴァと、全編に流れるハンド・クラッピングの音色が特徴的で、エキゾチックな異国感覚に溢れたダンスホール・リディムです。

 [DIWALI]からは数多くのヒットが登場し、その中でも「SEAN PAUL / Get Busy」*「WAYNE WONDER / No Letting Go」*は、レゲエ・シーンを超えたインターナショナル・ヒットとなったことは周知の通りです。また、RIHANNA*、LUMIDEE*他のR&Bシンガー達が[DIWALI]のリメイクでシーンに登場してきたことも説明不要と思います。

 その登場から約8年、現在から振り返って[DIWALI]を語る上で重要なのは、そうした数多くの世界的ヒットが、90年代末から世界的な音楽市場では苦戦を強いられていたダンスホールの魅力を改めて世界に伝える突破口となって、ELEPHANT MAN、T.O.K.他、ダンスホール厳冬期に登場した新たな才能を世界へと押し出す源となったことです。

 また、「同一リディムを使用して複数の楽曲を制作する」といったレゲエ特有のスタイルの面白さ、「同一リディムを続けてプレー(ジョグリン)する」ダンスホールの現場の楽しさ、また、ビデオ・クリップ等を通じてレゲエ・ダンスの格好良さ等、レゲエ/ダンスホール・カルチャーの魅力を改めて世界へと伝えるきっかけにもなったことも見逃せません。それらが合体して、新たに獲得したファンと共に、ダンスホールは世界市場の中心へと浮上し、現在までジャマイカを発信源として幅広く世界中を魅了し続けています。

 もう一つ、[DIWALI]の貢献として、その後のシーンへの影響も考えられます。LENKYが[DIWALI]をブレイクさせた時点では、彼は決してビッグ・プロデューサーでも、ミュージャンとしてはともかくもプロデューサーとしても有名な存在ではありませんでした。しかし、彼の[DIWALI]での成功が、新たなテクノロジーを駆使し、「世界」を意識したクリエイティヴィティを発揮できる新たなプロデューサー達、DON CORLEON、STEPHEN McGREGOR、DASECA等が、その後にシーンに続々と登場してきたきっかけにもなったとも深読みできます。

 [DIWALI]は現在「00年代を代表するビッグ・リディム」「モンスター・リディム」と評されますが、それはただ多くの世界的ヒットを生んだリディムというだけではなく、こうした様々な大きな貢献をダンスホール・ヒストリーに残しているということ、またその後のシーンにも確実に影響を与えていることを世界中のダンスホール・ファンが認識していることによると思います。今回の再発も、そうした評価に後押しされたものだと言えるかもしれません。

 またこの場をお借りして、コメントにご協力頂いた皆さん、頂くことにご協力頂いた皆さんに御礼申し上げます。多忙な中、ご理解頂けましたことを深く感謝致します。有り難うこざいました。


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