FM BANA
テープ・コレクション。

 ラジオDJになりたいなぁ〜、
 でもどうしたらいいのだろうか?バイト先の先輩や知人に相談し、とにかく考えてもしょうがないだろうと。バイト中にテープを録音してどこかに持っていって聞いてもらわないことにはどうにもならない。いいところ知っているよとおしえてもらい、それがどこかというと原宿、竹下通りをずっと真っすぐ、明治通りもそのまま越えて、つきあたりにあるところ。もうないんですが、有線放送局"FM Banana"。日本で英語の放送をFEN以外で初めて取り入れた放送局みたいです。あと、映画"波の数だけ抱きしめて"のモデルになったみたいです。

 昼過ぎ、どきどきしながらそこへ行き、アポなしでデモテープをわたしました。"なんだコイツ"という嫌なヴァイブスを感じて帰りました。だめだろうなと思いながら後日連絡があり、レギュラーのDJが休みの時の代打としてつかってもらえるようになり、後に自分の時間をもてるようになった訳なんですが、これにより原宿竹下通りを通ってスタジオへ行くということで、この出勤路で出会ったんだと覚えているんですが、そうWNWKのテープ。

 なんで、どうしてはまったく覚えてないんですが、帯に"US FM Station WNWK"と表されてるテープを竹下通りのどこかで購入していました。そのテープには"ザ・ギル・ベイリー・ショウ"という番組が録音されており、これが僕の土台となりました。これが"レゲエ"との出会いで、ラジオDJとしてのやりたいことが見えたきっかけです。

 PINCHERSの「Come Around」、SUPER CATの「Mandella Land(!?)」やLLOYD PARKの「Officially」やSHABBA RANKS、NANDO BOOMなんかが選曲として印象にいまだに残っているんですが、曲にもくらいましたが僕はしゃべりにさらに衝撃を受けました。なんなんだこの独特なしゃべり方は。何言っているのかが分かるような、分からないような。"パトワ"なんですが当時は知らなかった。しかもレイド・バックなフロウなのに引きつけられる。魅了されたというよりは取りつかれた。猿が…いや、とにかくバカみたいに聞いていました。それしかないのかくらいに。で、単純にこういう番組がやりたい、こういうしゃべりのフロウがしたいと。FM Bananaに相談しました。今でこそ"レゲエ"は知られていますが、当時はワールド・ミュージックとしての一つのジャンルですから、すぐにOKはいただけませんでした。が、僕の第一歩、レゲエのラジオ番組"Plan B"が91年頃からスタートしました。

(ここからは昔の番組のテープを聞きながら)
 

 〈JAMMY'S〉、〈PENTHOUSE〉、〈MAD HOUSE〉、〈VOLCANO〉、〈STUDIO ONE〉…。財布と相談せずにドーナッツ盤を買っちゃ番組でかけていました。今聞いているのはTIGER「Boombastic」から始まって、COCOA TEA「Joy In The Morning」、LEROY GIBBONS「Mood For Love」。〈JAMMY'S〉特集か?ってぐらい〈JAMMY'S〉ですね。テープのインデックスにはLUCIANO「How Can You」とか書いてあるんですが…声が今よりだいぶ音程が高い…気持ち悪い…そういえば良くNARDO RANKSの「Burrup」とCUTTY RANKSの「Stopper」つなげてたような…

(GARNET SILKにBGMをもどしました)

 有線放送局〜って思うかもしれませんが、北海道と沖縄以外有線が届くところには届いていましたから。いろいろなところからリクエストがきていました。BOB MARLEYはもちろん、日本人のリクエストも。リクエストのトップ3はBOB MARLEY、浪速男そして、MINIDON。面白かったというか良く覚えているのが大阪の女性からのリクエスト、RED DORAGONの「ク・クン・クン」お願いします"。

FM BANA
FM BANANA時代のジングル用リール・テープ。FREDDIE McGREGORのもの。

 あと、ラジオといえばジングル。僕が一番始めていただいたジングルはFREDDIE McGREGOR。「Winner」や「Magic In The Air」。とにかくうれしかった。

 FM Bananaは5年くらい続けていました。この間に夢追い人a.k.a.親不幸ものとして大学を勝手に自主退学し、もう一つ上を目指し、ラジオ制作会社でDJとして採用していただき、初出社から2週間くらいで日本語が下手すぎるということで制作へと。

 これが良かったんです。
 ここでラジオな選曲というのを考えるようになりました。どうやったらいろいろな曲の中にレゲエをいれられるか。どうしたら、レゲエを知ってもらえるか。90年代です。"レゲエ"って何?みたいな頃です。まだDIANA KINGの"「Shy Guy」が大ヒットする前です。六本木で皆が"ア・ラ・ラ・ララ・ロンx2"と合唱する前の時代です。いきなりSHABBAとかもありのような気もしましたが、歌物が多かった。あとはコンビネイション。カバー曲もかけていましたね。一番念頭においていたのはどうやったらレゲエへの入り口を自然に作れるかということ。説明するのは難しいんですが、レゲエ特集とかそういうのではなく、普通に当たり前にかかる曲として吸収してもらえるか。それが出来たかどうかは分からないけど、やっていましたね。
 

 ラジオで選曲するというのは現場と違って、スピーカーの向こうで誰がどういう状況で聞いているか、一人でお茶飲みながらくつろいで聞いてもらっているのとか、好きな人と一緒にドライブしているのかとか、とにかくいろいろなことを想像しながら選んでいました。暴走することもありましたが。で、しゃべる時も念頭に置くようにしているのが聞いている人には様々な年齢層もいるしバックグラウンドの人、人種もいる。公共の電波ですから。

 FM Bananaなどを経てInter FMJ-Wave、そして今はMIGHTY CROWN FamilyとFM横浜で毎週土曜深夜12時から放送のBAYSIDE REGGAE LOUNGEに出演しています。CROWNのミックス、そして嫌なことをふっとばすくらい楽しい番組をやっていますので是非聞いてみてください。

 レゲエの何が好きで聞きだしたかというのは単純で、かっこよくてストレートで、愛があって、人間くさくて、叫びも魂も感じられて、自分にピンときた。ラジオと竹下通りとFM Bananaや人や音との出会いがつなげてきてくれています。そして、FM Banana時代からお世話になっている24x7 RECORDSも。まぁ、こういう形でレゲエと触れてきました。
次回からはどうすんだろう。それではGarnet Silk "Bless Me"を聞きながら次回は…


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RADIO→ BAYSIDE REGGAE LOUNGE
(FM YOKOHAMA / 毎週土曜24:00 - 25:00)


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